ヘロドトスが伝えるクロイソス王の物語
ここで紹介するのは、ヘロドトスが『歴史』で伝える物語です。本当にあったことかどうかはわかりません。
物語によると、クロイソス王は「大きな国を滅ぼすだろう」という神託を、自分に都合よく読み違えて戦いに臨みました。かつて賢人ソロンは、王に「人が幸せだったかどうかは、最期まで見なければわからない」と語ったといいます。敗れた王は火にかけられそうになりましたが、その言葉を思い出して救われた、と物語は伝えています。
Lydian Lion Club 完全紹介制
紀元前7世紀、リディアで生まれたライオンのコインに魅せられた人のための、完全紹介制の倶楽部
参加を希望する(新しいタブで開きます)※ ご入会には、会員からのご紹介が必要です。
リディアン・ライオン倶楽部は、紀元前7世紀頃、小アジアのリディア王国(現在のトルコ西部)で作られた、ライオン頭のコインに魅せられた人たちの集まりです。コインの素材は、金と銀が混じり合ったエレクトロン(琥珀金。エレクトラムとも)。表には、ほえるライオンの頭が刻まれています。
世界で最も古いコインは、紀元前650〜630年頃の模様のないエレクトロン貨や、筋の刻印だけが入ったエレクトロン貨とされています。ライオン頭のトライト(1/3スタテル)は、それに続いて生まれた最初期の量産型コインです。小さな一枚に、人がお金を「数えて使う」ようになった時代の手ざわりが残っています。
リディアンライオン倶楽部、略して「LL倶楽部」。当倶楽部は、会員からのご紹介によってのみご入会いただける、完全紹介制のコミュニティです。顔の見える関係のなかで、落ち着いて語り合える場を大切にするため、この形をとっています。ご紹介があれば、世界史に詳しくない方も歓迎します。
研究者の間で意見が分かれていることは「〜とされる」「〜と考えられている」と区別して語ります。
専門用語にはできるだけ説明を添え、はじめての方にも楽しめる場をめざします。
当倶楽部はコインの販売・買取・鑑定は行いません。歴史と造形を味わうことを大切にします。
都サルディス(サルデス)は、エーゲ海とメソポタミアを結ぶ交易路の要所でした。のちには、ペルシアの「王の道」の西の終点にもなります。そばを流れるパクトロス川でとれる砂金が、王国の富のもとになりました。
「我々の知る限りでは、金銀の貨幣を鋳造して使用した最初の人々であり、また最初の小売り商人でもあった」
右を向いてほえるライオンの頭。額には、光の筋のような飾りや突起があります。太陽を表すという見方もありますが、はっきりしたことはわかっていません。
裏には模様はなく、大きさの違う四角い打ち込みのくぼみがあります。作るときに上から当てた道具の跡です。
エレクトロンは、金と銀の天然の合金です。「エレクトロン」はギリシャ語で琥珀のこと。淡い黄色が琥珀に似ていることから、こう呼ばれました。日本語の「琥珀金」も同じ由来です。
都サルディスのそばを流れるパクトロス川では、砂金、つまり自然のエレクトロンがとれました。ただし自然のエレクトロンは、金と銀の割合が一定しません。
エフェソスのアルテミス神殿の下からは、紀元前7世紀後半に奉納されたエレクトロン貨が見つかっています。模様のないものと、ライオン頭のものの両方が含まれていました。
コインは、自然のものより金の割合が低く調整されていたとされます。
| 額面 | 呼び名 | 重さの目安 |
|---|---|---|
| 1/3スタテル | トライト | 約4.7g(大きさはおよそ11〜13mmで、1枚ずつ違う) |
| 1/6スタテル | ヘクテ | 約2.4g |
| 1/12スタテル | ヘミヘクテ | 約1.2g |
| 1/48スタテル | — | 約0.29g |
| 1/96スタテル | — | 約0.15g(ライオンの足の模様のものがある) |
金と銀の天然の合金です。自然のものは金の割合が一定せず、平均で金がおよそ73%。ライオン頭のコインは金がおよそ54%で、割合が調整されていたとされます。
スタテルは額面の単位で、トライトはその3分の1。重さは約4.7g、大きさはおよそ11〜13mmです。どのくらいの価値だったかは、研究者によって見方が分かれます。
アナトリア半島(現在のトルコ西部)のリディア地方を中心に栄えた国家で、王都はサルディスである。世界で初めて硬貨(エレクトロン貨)を導入したことで知られる。前7世紀にアナトリア高原で最も勢力の強い国となり、メディア王国と争った。前560年に即位したクロイソスは、エーゲ海沿岸のギリシア植民都市を征服した。前548年にはハリュス川を越えてカッパドキアへ攻め込み、キュロス2世が率いるアケメネス朝ペルシアと戦った。しかし前547年にサルディスを占領され、クロイソスは捕虜となった。こうしてリディアはペルシアの属領となった。
模様の型を台に据え、重さをそろえた金属の粒を置き、上からポンチ(たがね)を当ててハンマーで打ちます。ライオンは下の型から、裏のくぼみは上のポンチから付きました。
リディア文字の銘「Walwet」が入ったコインはとても珍しく、ほとんどのコインには文字がありません。Walwetはアリュアッテス王を指すという説が有力です。
古代コインの鑑定会社NGCでは、ライオン頭のトライトを次のように表記します。色の付いた部分にカーソルを合わせる(スマホではタップする)と、意味が表示されます。
LYDIAN KINGDOM:リディア王国Alyattes or Walwet:アリュアッテス王、または銘「Walwet」ca. 610-546 BC:作られたと考えられている年代EL third-stater or trite:エレクトロンの1/3スタテル(トライト)Lydia c.610-546 BC EL Third stater
標準表記の後には、サイズ・重量・グレードが続き、「Lydo-Milesian standard, Sardes」などが付け加えられることもあります。
※ 表記例は説明用の架空のものです。実在するコインの値ではありません。
NGCが鑑定したライオン頭のトライト(Lydia c.610-546 BC Third-Stater)が、どのグレードに多いかを示したグラフです。赤い部分は、そのうち★が付いたコインの枚数です。グレード名の下の%は、全体(1,137枚)に占める割合です。
2026年11月時点 出典:NGC Population Guide(割合は同ガイドの表示に合わせて整数で記載)。鑑定が進むにつれて数字は変わります。
合計 1,137枚(うち★ 63枚)
いちばん多いのは Ch VF(309枚)で、全体の約27%です。PR・FA・AG・G、Ch MS・Gem MS は0枚のため、グラフには載せていません。
| グレード | 枚数 | うち★ | 割合 |
|---|---|---|---|
| VG | 8 | 0 | 1% |
| F | 23 | 0 | 2% |
| Ch F | 59 | 0 | 5% |
| VF | 176 | 0 | 15% |
| Ch VF | 309 | 10 | 27% |
| XF | 184 | 4 | 16% |
| Ch XF | 194 | 22 | 17% |
| AU | 124 | 15 | 11% |
| Ch AU | 53 | 12 | 5% |
| MS | 7 | 0 | 1% |
名前を考えるとき、私たちは「リディア」「ライオン」「起源」という三つの言葉から候補を出し合いました。選んだのは、収集家の間でそのまま通じる呼び名「Lydian Lion」と、品の良さと歴史の重みを感じさせる「倶楽部」の組み合わせです。
小さなライオンのコインのように、長く大切にされる集まりでありたいと願っています。
「学ぶ」「味わう」「つながる」を軸に、会員どうしで古代コインの魅力を分かち合う12の活動です。
論文や図録を少しずつ読み進め、リディア王国やエレクトロン貨について、会員どうしで学び合います。
専門家などを講師に迎え、はじめての方にもわかりやすく、古代コインの歴史や見どころを学ぶ場を設けます。
会員が調べたことや気づいたことを発表し、意見を交わしながら理解を深めます。
図版や資料をもとに、ライオンの表情や打刻の跡をじっくり眺めて楽しみます。
論文や展示の情報、表記の読み方など、学んだことを持ち寄って共有します。
会員どうしで図録や資料、コレクションを持ち寄り、見せ合ったり交換したりして楽しむ会です。
古代コインのオークションの開催情報や下見会の知らせを共有し、関心のある仲間と参加します。倶楽部が売買を仲介することはありません。
コインや古代史に関する展示会・イベントにそろって出かけ、実物や最新の研究にふれる機会をつくります。
同じ関心を持つ仲間と、顔を合わせて語り合う場を企画します。
オンラインで気軽に話題を共有できる場を設け、遠方の方とも日ごろからつながれるようにします。
会員の皆さまがスマートフォンなどで手軽に使える、当倶楽部オリジナルのアプリを企画・開発します。コインの記録や資料の閲覧などに役立つ機能をめざします。
ポピュレーションガイドやオークション落札/ショップ販売履歴などを整理したデータベースをつくり、研究や鑑賞、判断の基準に役立てます。
ここで紹介するのは、ヘロドトスが『歴史』で伝える物語です。本当にあったことかどうかはわかりません。
物語によると、クロイソス王は「大きな国を滅ぼすだろう」という神託を、自分に都合よく読み違えて戦いに臨みました。かつて賢人ソロンは、王に「人が幸せだったかどうかは、最期まで見なければわからない」と語ったといいます。敗れた王は火にかけられそうになりましたが、その言葉を思い出して救われた、と物語は伝えています。
江戸時代の小判なども、じつは金と銀の合金でした。遠く離れた時代と場所で、金と銀を混ぜた貴金属がお金として使われていたという共通点があります。
もちろん、小判とエレクトロン貨はまったく別のものです。それでも、身近な小判を手がかりにすると、古代リディアのコインが少し近くに感じられるかもしれません。
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当倶楽部の運営は、専用のLINEグループで行っています。ご紹介を受けた方は、右のQRコードをLINEアプリで読み取って、参加を申請してください。
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完全紹介制
リディアン・ライオン倶楽部は、会員からのご紹介によってのみご入会いただける、完全紹介制の倶楽部です。
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現在、入会金・年会費はいずれも無料です。なお、将来的には有料化を予定しています。
年齢制限は設けていません。
グレードやサイズの条件は設けていません。NGC鑑定済みのリディアのエレクトロン貨であれば、どのグレード・サイズでも対象です。
会員の皆さまには、当倶楽部専用のLINEグループにご参加いただきます。会員どうしの連絡や情報交換は、主にこのグループで行います。